9.3. 科学のプロセス : 無毛の犬の遺伝的原因は何か
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観察
ある犬種には、無毛と長毛の両方の変種が存在する
イヌの繁殖家は、無毛の表現型が優性形質として受け継がれることを経験から知っている それ以降、イヌの遺伝学者はイヌのDNA配列情報を、最初のゲノム情報に加えてきた
疑問
無毛の表現型の遺伝的基盤
2008年に研究者の国際チームが解明に着手
仮説
長毛のイヌと無毛のイヌの遺伝子の比較により原因遺伝子を同定することができる
予測
実験
3品種140匹の無毛犬のDNA配列を22品種87匹の長毛犬の対応するDNAの配列と比較する
結果
すべての無毛のイヌには、17番染色体上のある1個の遺伝子が変異していた
余分な7塩基の挿入という17番染色体の変異により、胚発生に関与する1個のタンパク質が完全に破壊されていた
きわめて多様なイヌの表現型とゲノム配列情報を組み合わせることにより興味深い遺伝的疑問の解決への手がかりが得られることがこの研究から示唆されている